2025/12/04
店舗に設置されている排煙設備って何?排気設備との違いも紹介
消防設備の1つとして存在している排煙設備は、建物によっては必要になってくるものとなっています。
似たような設備として排気設備が存在しており、どう違うのかわかっていない人も少なくはないです。
今回は店舗に設置されている排煙設備がどういったものなのかや排気設備との違いなどについてもお話していきます。
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排煙設備について
建物内などで起こった火災などにより煙が出た際、それを屋外へと排出させて建物内にいる人の避難を行う時間を保つための設備が排煙設備です。
目的としては火災によって起こり得る一酸化炭素中毒を防ぐことと、煙によって視界が悪くなり避難経路が見えなくなるのを回避する2つになります。
火災などの災害時に人を避難させる目的で設置されるので、部屋のみではなくエントランスや通路といった場所への設置も必要となります。
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自然排煙設備
煙は基本的に上の方へと立ち上っていくため、その性質を使って天井近くに取り付けた窓などを開放し煙を外へ出したりする設備が自然排煙設備になります。
天井から80cm以内に煙を排出するための排煙口・排煙窓と呼ばれる窓が設置され、その近くに防煙壁が設置されています。
床から80cm以上150cm以下の位置に設置された手動開放装置で窓を開放し、防煙壁で煙を止めつつ窓から煙を排出させていく仕組みになっています。
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機械排煙設備
煙を機械でダクト側へと流し、ダクトから外へ煙を排出させる設備が機械排煙設備になります。
煙の量や動きをある程度コントロールでき、非常時でも稼働可能なように電源も備えてあります。
自然排煙設備とは違い機械・ダクトの設置スペースや停電時の予備電源が必要であるため、高コストかつ管理も手間になりやすいです。
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排気設備について
非常時に煙を外へ出すために使われる排煙設備に対して、店舗内の空気を外へ出すための設備が排気設備になります。
排気設備は屋外の空気を建物内へと取り入れる給気設備とセットにして、換気設備として設置されていることが多いですね。
特に焼き肉など店内で煙が発生しやすい飲食店では、発生した煙や空気の入れ替えが必須になるため、排気設備が換気設備として備えてあることが多いです。
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自然での換気
外から吹いてくる風や建物内外の温度差・風圧といったものを利用して、建物内の空気を入れ替えるのが自然での換気です。
建物内に設置された窓などを開放したりすることで、風の通りをよくしていきます。
そうすることで中の空気が循環し、溜まっていた淀んだ空気がきれいな空気へと入れ替わっていきます。
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機械での換気
機械ファンや空気浄化装置・熱交換器といった機械を利用して空気の入れ替えを行うのが機械での換気です。
給気と排気の両方を機械で行うパターンだけでなく、給気または排気どちらかを機械で行いもう一方を自然での換気で行うといったパターンもあります。
病院や精密機械が置いてある場所などは給気を機械で排気を自然で行うことで、淀んだ空気が入りにくくなるなど、店舗の用途に合わせた換気が取り入れられていることが多いです。
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空調換気設備
換気・給気の両方を機械で行うパターンを更に発展させ、全熱交換器で換気を行うのが空調換気設備です。
熱交換器搭載の空調換気設備を利用することで、換気された際室内の空気と外気それぞれの熱を移動させて室内温度を維持しての換気ができます。
こうすることで室内の温度変化が抑えられるため、冷暖房設備の負荷が下がって電気代などを低くできます。
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排煙設備が必要になる建物
配線設備が必要になる建物としては、建築基準法によって以下のように定められています。
● 特殊建築物かつ面積が500㎡超えている
● 3階以上の建物で面積が500㎡超えている
● 排煙に有効な開口部の面積合計が床面積の50分の1以下となっている居室
● 面積が1000㎡超えかつ床面積が200㎡超えの居室
特殊建築物としては映画館や病院・学校・百貨店といったものになりますね。
大きな商業施設なども排煙設備が必要になる建物の1つになっていることが多いです。
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排煙設備が免除となる建物
建築基準法によって排煙設備の設置が定められている建物であっても、免除となる建物があります。
学校やボウリング場などは免除の対象になっていますし、不燃材料で主要構造部が造られている機械製作工場なども免除対象です。
自動車車庫や危険物貯蔵場といった場所で不燃性ガス消火設備や粉末消火設備が設置されている場合なども、排煙設備が免除になります。
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消防設備ワークスは排煙設備の施工についてもご相談いただけます!
いかがでしたか。
今回は排煙設備がどういったものなのかや排煙設備と排気設備の違いなどについて解説しました。
火災など非常時に避難目的での煙排出を行うのが排煙設備で、通常時での空気の入れ替えなどで換気に使われるのが排気設備になります。
言葉や仕組みが似ているため間違われやすいですが、目的やシステムが異なるものであるため注意が必要です。
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